MAGICA・キャラクターによるゲーム紹介
システム編A
2010.7.6



(前回と同じく、机の周りに3個の丸椅子。)



「こんにちはー!」

「こーんにーちは〜」

「こんにちは」



「さてさて、先日に引き続いて…
 ゲームの紹介をさせていただきます。解説役の、主人公ことミルです」

「ヒロイン候補ことリリィです。
 欲しいものは頼れる解説役、いらないものは保存食です」

「…つきそいの、アーウィンです。今日も、よろしくお付き合いください」





(暗転)





「前回はゲームの流れをおおまかに話したから…
 今日は、主に拠点の歯車町で出来ることについて解説してみようか」

「先に進むための、準備の部分ね!」

「うん。
 歯車町で、私たちが利用する場所は…
 商店街と、図書館の2つになるかな」

「大きく分けると、そうだね。
 商店街にはいろいろなお店があるから、細かく分ければ、もっと増えるけど」

「それじゃ、まずはそっちからいこうか」

「そだね。
 商店街には、武器屋さん、防具屋さん、アクセサリーショップに…
 薬屋さんと、つるつる庵。…これで全部かな?」

「つるつる庵は、やっぱりここで話したほうがいいね」

「それはわかる!」

「あそこの、うどん屋さんだね」

「メニューはうどんとそばと、おむすびしかないけどさ。
 何を頼んでも…こう、疲れが取れる味っていうかね」

「うんうんー」

「特におむすびは、どことなく死んだような雰囲気になってる人でも
 食べるとたちどころに正常に戻るくらい、スバラシい味だと思うんだ!」



「じつにわかりやすい解説ですよね」

「分かりやすいですよね」





(微笑みあうミルとリリィ)





「ん…。ま、僕もあそこのおむすびは、好きだな」

「アーウィンは、けっこうひんぱんに死んだような雰囲気になるもんね!」

「そ、そうかなぁ…」

「まあ、そのへんはそのへんとして。
 満場一致で、あそこは美味しいってことで」

「うん!」

「そこは、異論なしだよ」



「次は図書館のことについて、ちょっと詳しく話してみよう」

「前回でも少し、話に出たけど…。
 転送装置がある場所だね」

「そうだね。
 出発する時も、帰ってくる時もここになるわけだから
 多分、一番出番が多い場所になるんじゃないかな」

「いわゆる本拠地というやつね。
 2階には、私たちの部屋もあるし」

「1階に、出口と転送装置があって…。
 地下階もあるんだけど、普段はあんまり用事のないところだな」

くまもいるしね」

「いるね、熊」

「確かにいるね…」



「ちょっと話がそれたけどさ。
 図書館では、チームメンバーの変更という機能もあるんだ」

「主人公のミルと、ヒロイン候補の私ははずせないんだけどね。
 他のメンバーは自由にえらぶことができるのです!」

「…まあ大変だよね、候補さんもさ。
 肩でも揉んであげようかね」

「おおっ?」





(ミル、リリィの首根っこを掴みあげて、部屋から出て行く)





「ああ…」





(何かをすりつぶすような、ごりごりという音が部屋の外から聴こえてくる)


(音に混じって、悲鳴も聴こえている)






(溜息のアーウィン)





「何もこんな時まで、振らなくていいだろうに…。
 ちなみに、さっきリリィが言っていた、自分とミルはチームから外せない…というのは、嘘です」

「そういうことです」

「…もう戻ってきたの。あえて聞くけど、リリィはどうなったんだい?」



(ミル、椅子に座る)



「やれやれっと。
 肩こりがほぐれたんだろうね。気持ちよくなって寝てるよ」

「(…それを言うなら、『落ちた』のほうが正しそうだな)」

「仕方ないから、リリィが戻ってくるまでは2人で進めようか」

「自業自得だしね。…そうしよう」



「話が進むと仲間も増えていくってことは、この間も話したけどさ。
 チームの最大人数は4人なんだけど、最終的にはそれ以上に増えるんだよね。
 残りは、町で待機…ってことになる」

「そういう時、チームメンバーの入れ替えを行うのが図書館だね」

「うん。
 転送装置が使えるのは私だけだから、私は必ずメンバーに入るわけだけど。
 他の3人は、自由に決めて連れて行くことができるんだ」

「あれって、ミルにしか使えなかったんだ」

「登録制の支給品ですから。
 …お高いからね、区画の入り口ごとにしか置かないのも、コストの理由だよ」

「…警団員には、警団員なりの苦労があるんだろうね」

「ま、それは別の話。本題を続けようか」

「うん。他に話すとすると…場所によっては、メンバーが決まってることもあるね」

「そういうこともあったけど…基本的には、自由かな」



「…自由なんだから、個人の好みをいってもいいじゃないですか」



「うわっ!」

「うわぁ」

「うわぁとか、嫌そうにいわないでよ!」

「自然と、こんな感じになったんだよ。…寝てたんじゃなかったの?」

「ねてたんじゃないよ!息ができなくて気絶したの!」



「(言わなくても、わかるけどね…)」





(暗転)





「さて、システムについてはこんなところかな?」

「…じゃないかな」

「ふん!」

「道具とか、武器防具の話はしてないけど…。
 戦闘に大きく関わってくる部分だから、次の『戦闘編』で話せばいいね」

「うん。それじゃあ、今回は…」

「ふん!」



「(ミル、ちょっといいかな)」





(アーウィン、ミルに耳打ち)





「(なにかな?)」

「(リリィが完全にへそを曲げてるよ。
 このままだと挨拶しにくいから、どこかで持ち上げて、機嫌を直してあげて)」

「(この展開ってさ、前回と同じじゃない?)」

「(いや、それはいいから。…とにかく、頼むよ)」

「(んー、仕方ない。わかったよ)」



「ふん!」



「そういえばその鼻息だけどさ」



「(鼻息から持ち上げるの!!?)」



「文章だと単に『ふん!』って書かれそうだけどさ、実際は『フォン』って発音だよね。
 そこはかとなく上品さが漂ってると思うんだ」

「ドイツ語です」

「ドイツ語ですか」

「ドイツ語です。上品ですよね」

「上品ですよね。あと、ドイツといったら科学ですよね」

「そうらしいですね。知らないけど」

「そうらしいんですよ。なので、科学について何か一言お願いします」



「かつてない 科学の力で ダイエット」



「5・7・5でまとめてみました」

「まとめました。…ところで、ドイツってどこ?」

「しらないよ。俺にきくな。
 …そういうわけなので、『MAGICAゲーム紹介システム編』は
 このあたりで、お開きとさせていただきます」

「ありがとうございましたー!」

「ありがとうございましたー!」



「………」



「アーウィン、あいさつあいさつ!」



「ああ…うん、分かった…。
 …あ、ありがとうございました」



「さきほども少し話に出ましたが、次回からは『戦闘編』になります」

「そちらも、よろしくお願いします!」

「それでは、おつかれさまでしたっ」

「おつかれさまでしたー!」

「お疲れ様でした…」






(続きます)